HSS型HSPが仕事が辛い理由は「愛想は良い」からだと考える

HSP

HSS型HSPは好奇心旺盛で元気・明るいといった印象を持たれやすいと言われています。

それでいて、繊細でいろいろと抱え込みやすい。

私はこの性質をとてもやっかいだと思っています。

持ち前の社交性や人見知りをしない私は絶対に営業の仕事が自分に向いていると思っていました。

実際、内定をもらっていたのも営業職ばかりで、バックオフィスより最前線で働く。

それが絶対に向いていると思っていました。

しかし、そんな満を辞して新卒で入社した会社を私はたったの半年でうつ病と診断されました。

そんな私が考えるHSS型HSPが仕事を辛いと感じる理由は「愛想は良い」からだと思う話です。

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HSS型HSPは仕事が辛い

このページにたどり着く人は、自分がHSS型HSPに当てはまっていて、かつ仕事が辛いと感じている方が多いかと思います。

HSS型HSPは好奇心旺盛で人当たりが良い分、「仕事ができる」と思われたり「なんでも頼れる」と思われがちではないでしょうか。

私も、上司に「これできる?」と言われても、「もちろん大丈夫です!」と笑顔で答えた後、どうしよう、これなんだっけ‥、これで良いのかな、などと見えないところで迷ってばかりです。

笑顔で仕事を受け取っても、実際仕事を抱えてみるともともと持っている気質であるHSPがあるため、細かい部分が気になったり、人の顔色を伺いすぎて質問ができなかったりと、本来周りが抱く印象とは違う一面を抱えているのです。

私も仕事においてやこのブログを始めた当初、ものすごく楽しい企画を思いついたり、案出しができていました。

しかし、内容を詰めていく段階で、ここの脆弱さで大丈夫なのかな、もう少しできたんじゃないか‥など、多くの不安が頭をずっとぐるぐるしてしまうのです。

これは新卒で入社した会社を転職した今も、変わりません。

HSS型HSP。仕事が辛い理由

私は社会人になってはじめてHSS型HSPという言葉を知りました。

人当たりの良さ・愛想の良さにはとても定評があったと思います。

ゼミのメンバーをはじめ、同級生の友人にも営業が向いているよね、と言われ続け、4月からの新生活に心を踊らせていました。

新卒で入社した会社で、営業を選びましたが、愛想の良さだけではやっていけませんでした。

第一印象や物腰が柔らかいことは営業としてとても良かったですが、そこにたどり着くまでのテレアポの地獄・会社の社内環境・上司とクライアントの挟みうち・絶え間ない仕事・残業に私には耐えられませんでした。

営業の目的は「商品を売ること」です。

これができなければいくら愛想が良くても、人見知りをしなくても意味はありませんでした。

実務になると、とたんに手が止まる

HSS型HSPは気まずい空間やなんとなく静かな場所が苦手で、つい自分から和気藹々とした空間を作ろうとしたり、冗談を言ったりして空気を読み、和やかな雰囲気を作り上げます。

私もそれがとても顕著に出ていました。営業をするときに生まれる、決断を迫る間や断られそうな気まずい雰囲気に耐えられなかったのです。

HSS型HSPが持つのはそれゆえの「愛想の良さ」。

そのような状況で仕事を頼まれることも少なくはありませんでした。

しかし、その後、ひとりになったとき「自分のあの発言はまずかったかも」「本当はみんな自分の意見に賛同していないのではないか」「もっと他にやるべきことがあるのではないか」とひたすらひとり反省会。

たちの悪い性質だと思いますが、仕方ありません。

実務になったり、一人になるととたんに手が止まるのがHSS型HSPの特徴だと思います。

多くの部分に気が付いてしまう

グループの中でなんとなく輪に入れていない人、イライラギスギスしている人、疑問がありそうな人、追いついていない部分、補填しなければならない部分。

プロジェクトを進める上で大切な部分ですが、それらの多くの部分に気がつきすぎてしまいます。

そしてそれを誰かに相談しようとするも「そんな細かいことどっちでも良いよ!」だったり「いやいや大丈夫でしょ?」と思われていそうでなかなか人に相談できません。

もっと自分がカバーしなければ・しっかり、ちゃんとしなければという気持ちだけが先走り大きくなり、ひとりで抱え込んでしまい仕事がなかなか進まなくなるのです。

ただでさえ膨大な仕事は増えていくばかり、その割には誰かに「大丈夫?」と言われても反射神経が「大丈夫!」と答えます。

そんな性格が自分の首を絞めていくのでした。

仕事を進めるのが遅い

多くの部分に気がついてしまうことと重なりますが、HSS型HSPはじめHSPは仕事が遅いことに悩んでいる人が多いように見受けられます。

私も仕事を進めるのがとても遅いです。めちゃくちゃ自覚があります。

ついたくさんの仕事を引き受けてしまうこと。

引き受けた仕事は、きちんとやらないと気が済まないので確認や見直しがつい多くなってしまい、どんどん仕事のスピードが遅くなるのです。

そうしているうちに期限がだんだんと迫ってきて、結局考えすぎて自分でもよくわからない結論を出してしまう。

しっかりやらなくちゃとどんどん仕事が遅くなり、かつあの部分はどうなんだろう?ここは本当にこれであっているのかな?という疑問がふつふつと、とめどなく湧いてきます。

自分が得意なことや好きなことであれば苦はなくできますが、周りに怖い上司がいることや常に背筋が伸びてしまう緊張する環境では、本来の仕事よりも集中力がなくなり、ますます遅くなってしまいます。

それなのに、かなり切羽詰まった状態でないかぎり「できません」が言えませんでした。

爆発寸前まで自分でため込んでしまうHSP。ヘルプを外部に出すことができませんでした。

雑音や環境に左右されやすい

私の新卒で入社した職場はほとんどの人が営業の会社でした。

常にテレアポの声が響き、ノルマを達成できなかった人が詰められる声、電話越しに誰かのことを怒鳴りつけている声が鳴り止みませんでした。

そんな中で集中して仕事をすることはできません。

怒られている人をみると、つい自分が怒られている気分になって辛くなりました。

デスクに座っている時、後ろに人が通るだけでドキドキしてしまいました。

人の視線について必要以上に意識してしまうため、大勢の人がいる場所では集中することができません。

怒られている人を見ているのは辛く、つい席を外してしまうことも多くありました。

辛さを見せられないHSS型HSP

心の中では悲鳴をあげているにも関わらず、辛さを見せられないのがHSS型HSPです。

私も、辛そうな顔はどうしても見せられませんでした。

有給を取れば「有給を取れる状況なの?」と言われ、無理やり消費しなければいけない有給以外は取得することができませんでした。

なんでもできる強い自分でありたいことと本音を言うとどういう反応をされるかな?どんな返事が帰ってくるかな?の恐怖でつい本音を飲み込んでしまうのがHSS型HSPだと思います。

愛想が良い故に自らの首を絞める

HSS型HSPは自身が持つ好奇心や愛想が良いこと、人当たりが良いことをを理由に、多くの仕事を抱えたり頼られることが多いと思います。

しかしながら、HSPの性質も同時にあわせ持っているため、つい仕事が遅れたり周りとの認識に齟齬が発生しやすくなるのも事実です。

心の中ではパニック状態なのに、それはどうしても他の人に見せることができません。

愛想が良いことは、悪いことではなく、個性であるはずなのにそれで首を絞めているのは本末転倒。

この齟齬を理解しない限りHSS型HSPは仕事が辛いから抜け出せないのだと、我ながら思うのです。