仕事中に自分のペースを乱されることはHSPにとってものすごいストレスです。
突然対応しなければいけなくなった案件やじっくり考えたい案件。
ただでさえじっくり検討をしながら仕事を進めたいのに、多くの仕事に追われていては何から手をつけていいのかでさえ迷い、ますます効率が悪くなってしまいます。
そんなHSPが仕事中に自分のペースを乱さないためにできることを実体験を踏まえて紹介します。
ペースを乱される環境でうつ病に
私は新卒で入社した会社を半年でうつ病になり、休職。
その後復職することなく退職しました。
日々の仕事ですっかり疲弊してしまい再起不能になってしまったのです。
営業が多い会社だったので、訪問やテレアポが多くいろんな人の話を聞くことも多く、常に社内では怒鳴り声やテレアポの声、コピー、タイピング音が耐えない環境にいました。
業務量もとても多く、イレギュラー案件だらけの仕事はどうしても苦手で後回しにしてしまい手が回らなくなる。
そして、上司も忙しそうなのでなかなかいろんなことを聞きづらい。
そんな状況であっという間に大量の仕事を背負い込み、右も左もわからないまま追い詰められていきました。
考えすぎて手が止まるHSP
HSPは考えすぎて手が止まりがちです。
提案資料を1つ作る際も、色々なものに迷ってばかりでした。
似たような提案をする時は、過去資料を隈なくチェックし、抜かりないものを作りたい。
仕事ができる人といえば、「早めに完成度70%で提出する」という言葉も何回も聞いたことがあります。
ですが、その完璧でない資料を提出することがとても苦痛でした。
とはいえ、初めから完璧などできるわけがありません。
分かっているにも関わらず考えすぎて手が止まってしまう。
確認をもらいたいときはもらいたい時で、なかなか上司に話しかけられない。
そんなことばかりでどんどん時間が過ぎていきました。
状況を俯瞰した時は自分が遅れをとっていることにも気づいてしまいます。
自分が生んだ結果にも関わらず、それがものすごくストレスでした。
自分のペースを守ることがHSPにとって大切
自分のペースを守ることがHSPにとってとても大切です。
とにかく急いで急いでと急かされるような環境はとても苦手でした。
とはいえ、ダラダラと迷ってばかりではいけません。
会社員である限りきちんと期限内に仕事を終わらせなければならないのです。
HSPが仕事中に自分のペースを乱さないために
自分の中での仕事での優先順位は、どんな仕事の内容でもほとんど同じレベルでした。
仕事において一番下っ端である限り、優先順位など関係なくすべてが大切な仕事です。
とにかく漠然とたくさんある仕事の中かから、なにから手をつけていいのか全くわかりませんでした。
ですが、そんな中でも仕事をこなしていかなければなりません。
これから紹介することを実践していくことで、慌てず、落ち着いて仕事ができるようになってきたと感じます。
何をすればいいのかを明確にする
方向性が分からない仕事や具体的に何をすればいいのかがわからない時、すぐに手が止まってしまいました。
提案資料を1つ作る時も、他社事例を見る?自社事例を見るのが先?それともまずは骨子作り?なにからすれば良いのかに迷い、必ず手が止まります。
そんな時は、やることの順序付をします。
「当たり前でしょ」と思う方も多いと思いますが、下記のところまでしっかりと落とし込むことで自分はちゃんと進めている。
と前段階に戻ることはありません。
提案資料を作る時のステップを紹介します。
①他社事例を見る→どんなデザイン・やりかたが良いのか決めるところまで
②自社事例を見る→まずは一番近い先輩の作ったものを真似よう
③方向性を決める
④ここで絶対に相談→聞くこと:方向性の正しさ、今後の進め方、期限
⑤作成に取り掛かる
⑥提出1回目
⑦FB
⑧提出2回目
⑨確認
⑩完了
ここまで決めてしまいます。
今は何番の段階なのか、その段階で何をゴールにするのかまでを明確にします。
でないと、余計な確認事項が増えたり、相手・自分の手間を増やすことにもなってしまいます。
順序立てをし、自分がどのフェーズにいるのかを都度確認することで、迷うことなく仕事に取り組むことができるようになってきます。
これを細かすぎるメモと勝手に名付けてはコツコツと作っています。
質問事項はゴールを決めて質問
仕事をしていると大なり小なり疑問はたくさん出てきます。
でもHSPはなかなかそれを聞けない。
分かっているのに、ついつい相手の忙しさや仕事を慮って質問をなかなかできないのです。
こういったことが積み重なり、仕事のペースが乱されていきます。
しかし、仕事をする上では確認をはじめとした報連相をしっかりしなければなりません。
質問を始めると始めたで、説明がつい長くなってしまったり自分でも言っていることがわからなくなったりし、ますます質問するのが億劫になります。
そこで大切なのは、質問事項のゴールを決めること。
・現在の状況
・最終的に聞きたいことは何か
・これからどう動いていけばいいのか
どんな答えがもらえることが理想なのかを明確にすることで、質問をしやすくなります。
日本人は曖昧に返し、「で、どっち?」となることも少なくありません。
漠然と恐怖を抱いたまま聞くことと明確に質問のゴールを持って聞くことは、相手が持つ印象も大きく変わります。
責任を気負い過ぎない
仕事をする上で、上司の存在が必ずあります。
私たちは上司の元で指示を受けながら働いている立場に過ぎません。
つまり、何か問題が発生した時は、「その指示を出した上司・任せた上司の責任」であり、すべてが自分だけの責任になるわけではないのです。
ああすればよかったや、もっとこうできたな、というのは事柄が終わったことだから分かることであり、終わったから気づくこと。
任せられた仕事は100%完璧に遂行しようと思ってしまうのがHSPです。
任せられたからには諦めるわけにはいかない。
私はこの気持ちがとても大きかったのが新卒で入った会社を辞めることになった一番大きなきっかけだったと思っています。
リラックス・のんびりしても良いことを知る
HSPが仕事中に自分のペースを乱さないためには、仕事終わりのアフターケアが大事だと言われています。
自分の気の張り詰めないリラックスできる空間を持つ。
といっても、あれもしなくちゃ、これもしなくちゃが降りかかってくるものだと思います。
緊張し過ぎと指摘されたり、つい張り詰めてしまうHSPは、とても疲れやすいという事実を知り自分を労りましょう。
常に活動しなくてはならないという強迫観念は捨て、スケジュールなどにもリラックスの時間と書いても良いほどだと思います。
この時間はゆったりするとあらかじめ決めることで、罪悪感なく息を抜く時間を作ることが自分のペースを乱さないためのポイントです。
HSPが仕事のペースを乱さないために
HSPは多くのことに気づき細やかな気配りができると言われている反面、その反動でどっと疲れたり責任感を持ちすぎるところがあります。
HSPが仕事中に自分のペースを乱してしまうときは、仕事に落ち着いて取り組める環境を作った上で、自分はいまどういう状況か・どうしたいのかをじっくり考える。
自分にとって心理的に安心で安全な場所を作ることがHSPが仕事中に自分のペースを乱さないために大切なことです。