新卒入社半年で退職。HSS型HSPが営業として働いて爆死した話をしよう

HSS型HSPが営業として働いて爆死した話をしよう HSP

HSS型HSPの私は新卒で営業として入った会社を半年で辞めました。

人と話すのが好きで人見知りもしなかった私は、営業がとても向いていると思っていました。

もちろん内定を獲得したの職種は営業職ばかり。

そんな私は営業として働く上でどんどんいろんなことにつまづいて行きました。

同期や友人は仕事を卒なく簡単にこなせているのに、どうして私はできないんだろう‥そう自分を責めるばかりでした。


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HSS型HSPの私の就活記録

グループディスカッションはとてつもなく苦手でしたが、個人面接は嫌いではありませんでした。

新しい環境にワクワクすることが多かった私は、バックオフィスで働くより、多くの人とコミュニケーションが取れる営業が向いていると自分で思っていたのです。

もちろんその意見には私をはじめ周りも賛同。満を辞して営業を目指していました。

とても苦手だったグループディスカッション

ただ、就職面接を通り抜ける上で外せないのがグループディスカッション

私はこれがとてつもなく苦手でした。

グループディスカッションは多くの人が我先にとリーダーとして手を上げ、誰よりも自分が有意義な意見を出そうと頑張る。

人が慣れないことをして頑張る姿勢を感じてしまうことがとても苦手だったのです。

「じゃあ僕が進行役をします!」という人に対し、「いつもはこんなんじゃないのに、すごく頑張ってるのかな‥?」と思ってしまう自分がいつまでもいて、何故か私が恥ずかしかったり、余計に緊張してしまったりするのでした。

営業を志望した理由

営業職を志望した理由はいくつかありますが、バックオフィスで働くより、多くの人とコミュニケーションを取ることが向いていると感じていたためです

新しい場所に行くことも苦ではないし、人当たりは悪い方ではないと自負していました。

そう考えたときに、自分が一番採用してもらえる職種は営業だ。そう思ったのです。

新しいところへ行くのが大好き

新しいところへ行ったり、いろいろな人とコミュニケーションをとることは、営業を離れた今でもとても大好きなことの1つです。

人見知りもせず、当たり障りのない雑談などもこなせる方でした。

ただ、今思うとそれらのことと交渉することとは完全に別でした。

私は雑談や当たり障りのない会話はできますが、人にお願いをしたり、交渉したりすることはとても苦手でした。

愛想が良いと言われるから

今思えば、愛想が良いことと人見知りをしないことは全く別物であると思います。

いつもむすっとした人を見ては、この人怖いな〜あんまり話しかけたくないな〜ととても思っていました。

自分がそう思っていたこともあり、私はせめてそう思われないようにしたい。

この思いから、愛想をよくしていました。しかし、心の中は別です。

この人どんな人なんだろう?何を思っているんだろう?仲良くなればまったくそんなことは思いませんが、会話の始まりはこんなことを考えてばかりでした。

とはいえ、就職活動を行っている時はこの愛想が良いゆえの良さばかり考えて、自分はただ愛想が良いだけということに気づくことができませんでした。

入社後、自分への違和感

無事、広告代理店で営業として働き始めてからは、自分への違和感の連続でした。

自分が思っていた違和感を言語化して噛み砕いていくと、いくつかに分類されることがわかりました。

自分や仕事への違和感を感じながら仕事をしていると当然息が詰まるばかりです。

HSS型HSPならではの悩みも出てくることが多かったです。

しかし、新卒入社半年で仕事を辞めるわけにはいかない

その思い込みでますます悪循環に陥っていくのでした。

自信がない商品を自信満々に振る舞うことができない

会社の研修はあってないようなものすごく短い研修でした。

最低限のマナー研修など、数日間の研修を経て配属、すぐに訪問先へ行くことになりました。

「必要としている人に必要な物を売る」ことはとても簡単です。

しかし、営業が必要な商品は「基本的にはすぐに必要ないもの」だと思っています。

しかし、営業の腕の見せ所は「いかにその商品を欲しいと思わせるか?」。

そのため、少しでもこれは本当に相手のためになるの?という疑問を持ってしまうと、グイグイ営業をすることができませんでした。しかしながら、それでも営業は自分に課せられたノルマを積み上げていかなければなりません。

そうして積み上げたすべてがその人の「結果」なのですから。

そのために、湾曲した理解のまま自信を持てない商品を自信満々に振る舞うことはできませんでした。

周りの目が気になって電話ができない

これは今でも苦手なことですが、周りに上司や人が座っている状態での電話がとてつもなく苦手でした。

テレアポが多い営業。基本的に最初は自席でのテレアポです。もちろん周りには先輩や上司が座っています。

なんでもないような都合を伺うテレアポでも隣に人がいると緊張してできないことが多くありました。

人からどう思われているかがわからない。

「こいつ全然できていないな」「もっと俺だったらこうするのに」などの言葉が聞こえてはいないものの・考えては無駄だとわかっていつつも、そんなことばかり考えてしまいとても気が引けるのでした。

自分がよく理解していないまま話すことは誰にでも不安だと思いますが、その不安が先行する故、テレアポ逃げてばかりになってしまいました。

おかげで、「よろしかったでしょうか?は正しい日本語ではないから。」とポツリと言われるだけで心にぐさっと刺さってしまうのです。

新入社員が正しくないことをしていたら注意するもの。先輩や上司なんてそんなものだし、むしろ言ってもらえることの方がありがたい。

それなのに、どうしても注意されることそのものが気になってしまうのでした。

迷惑そうな相手に提案ができない

多くの訪問先に行っていると、快く受け入れてくれる人より迷惑がられる方が多いことを体感しました。

そんな相手にも進んで営業をしたり提案をしなけければならない。

とてつもなく苦痛でした。

少しでも相手に怪訝な顔をされると、どうしてもその先に進むことはできませんでした。

自分は交渉がとても下手。そう気づかずにはいられませんでした。

誰かに見られていると上手に話せない

先ほどのテレアポの話にも通じますが、誰かに見られていると上手に話せないのは普段からでした。

最初の方は訪問を行くにしても上司と同行します。

この上司と同行する際は、全くと言っていいほど提案ができなくなりました。

上司と同行するぐらいなら一人で行ったほうがまし。心底そう思っていました。しかし、社会人にとってうまくいくか心配なときほど上司を同行に連れていきたいもの。

でも私は逆で、心配な時ほど誰にも見られたくありませんでした。

誰かに見られていると、人が変わったように提案ができるようになります。

なぜか人が近くにいると言葉がつかえてしまうのでした。

報告がとてつもなく苦手

自分の提案内容やアポの結果について上に報告することがとてつもなく苦手でした。

というのも、営業という職種は数字を上げることが一番大切です。

そのため、少し何かを言っただけで「どうしてそこをもっと詰めてこない?」「これもついでに提案しておいて」と言われることも多く、ただでさえ思い心がますます重たくなっていくのでした。

しかし、上司には「できませんでした」とは言えません。

なるべくあれもこれもと提案させたがる上司と、怪訝そうな顔をするクライアントに挟まれることは想像以上に辛いことでした。

この2つの狭間で業務の進み具合が著しく落ちていました。

それでも営業を続けて

上司には詰められ、アポ先にはタジタジ。

考える時間が持てず納得のいかない商品を勧めなければならない毎日がとてもしんどかったです。

帰宅時間が日付を超えることもしばしば、夜は眠れず朝はすっきり起きられず。

土日も持ち帰り仕事をしますがなかなか気持ちが軽くなりませんでした。

笑顔でいられるから辛さが伝わらない

辛いと感じていても、どれだけ食欲が湧かずに顔色が悪くても、人に会うときは辛さを見せられませんでした。

会社に行く直前までは足取りが重く涙が出そうになっても、なぜか会社に行くと・上司と話していると、ニコニコ、ヘラヘラと話せてしまいます。

自分が分からなくなっていきました。

辛いはずなのに、どこか自分ごとでない感じがして、愛想が良いだけな自分をとても恨みました。

どこかで感情を爆発させられれば楽なのに。

しかし、今私が休んだら誰が私の代わりをするの?こんなに大量の仕事を残しておけない‥このわずかな責任感だけが私が動く理由でした。

深刻な顔を見せられない

深刻な顔を見せられないことにも悩みました。

深刻な顔をしても「俺もその時辛かった。」や「誰にでもそんな時はあるよ。」と流されますが、実際自分自身もそんなものだと思っていました。

深刻な顔を見せている場合じゃない。

そう思う反面、大学の同級生を見ていると同じぐらい辛そうな人はいませんでした。

もう自分はどうすればいいのか分からない。みんな上司が大変、仕事が面倒と言いながらもちゃんと働いている。

あってないような昼休みにはぐったりソファで横になることしかできません。

食欲もなく、気づいた頃には体重は6キロも落ちていました。

新卒半年でうつ病、退職へ

そんな状況で受診した精神科では、うつ病と診断されました。

うつ病と診断された時はどうして私が?という気持ちと、会社から一刻も早く離れたいと思う気持ちでいっぱいでした。

診断書を上司に提出しなければなりません。とても憚られました。

完璧主義な厳しい上司だったため許してもらえるはずがないと思いましたが、返事は「了解。」その言葉をもらっただけでも安堵しました。

半年の休職をして、その後復職することなく退職となりました。

遅かれ早かれ辞めるとは思っていましたがまさか入社半年で辞めるとは自分が一番思いませんでした。

HSS型HSPが営業として働く時は

HSS型HSPが営業として働くことに一概に反対するわけではありません。

ですが、プレッシャーや責任感・共感能力が高い人にとって営業という仕事は、向いてるという点を除いて、とても疲れることだと思います。

じっくり考えて良いものを提案できたり、相手の気持ちに寄り添ったしっかりとしたサービスを展開している企業では、共感性や人の気持ちを考えたいHSPが、とても良い方向に生かすこともできると思います。

全ては私の思い込み。そんなこと誰も思っていないよという言葉では救われませんでした。

自分で自分を守るために、新卒入社半年だけど辞めるという決断をした私の話でした。

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