私は新卒で入社した会社を半年でうつ病と診断され、休職しました。
そんな私は営業として新卒で入社しました。
HSPの多くは営業が苦手だから辞めておけという記事もたくさん出てくる通り、HSPの私には営業をしていて辛いと感じたことがたくさんありました。
自分が情けなさすぎる毎日
新人なんてこんなもの。誰だって1年目はこんなもの。
注意されることも、怒られることも、何も言われない・怒られないよりは幾分に成長を期待されている故の行動。
頭ではわかっているのに、ついそれが自分に向けられると「どうしてこんなことで‥」や当たり前のことでさえも、「言われたこと」そのものに対する衝撃が一番大きかったのです。
ダメージを食らいやすい自分にも嫌気がさすけれど、いざ色々言われてしまうと、動揺してしまう。
自分をコントロールすることがとても苦手でした。
HSPが営業をして辛かったこと
HSPが営業をしていて辛かったことは業務の内容、ノルマ、人間関係いろいろとありますが、今回は私の持っているHSPの性質が由来して辛かったことを書いていきます。
ちょっとした注意で苦しくなる
ちょっとした注意でとても苦しくなってしまいました。
前述したところと重なりますが、電話対応で注意される・連絡の仕方で注意をされる。
どれも新入社員なら当たり前で、当然のこと。
むしろ、言われなければわからないし、誰にも怒られないまま、注意されて経験を積んでいって恥ずかしい思いをするのは私。
それがわかっているのに、ものすごく辛かったです。
電話対応で「よろしかったでしょうか」と言ってしまったとき。電話を切った途端「よろしかったでしょうか。は正しい日本語じゃないから。よろしいでしょうかが正しいから気をつけて。」と言われたことがありました。
そう言われて、私は悲しいわけでもないし、イライラするわけでもありません。
むしろ感謝しなければならないもの。
しかし、私はドキドキ・苦しくなってしまうというのが正直な感情でした。
他にも、メールの確認をしてもらっている時「じゃあ、最後になにそつお願いしますって入れて送れば良いよ〜。」と言われました。
私は、「(なにそつじゃなくて、なにとぞじゃない?)」と思いましたが、指摘することは当然できませんでした。
そんななんでもないことでとても、なぜか苦しくなってしまうのです。
周りに人がいる中での電話対応
大嫌いで苦手なテレアポ。
電話をかけるだけでとても嫌なのに、周りに人がいるなかの電話対応は本当に嫌で嫌で仕方ありませんした。
今でも会社で電話をかけることはすごく苦手です。
電話のコールが鳴り始めた瞬間「出ないで、出ないで〜」の感情が押し寄せてくるのが自分でわかります。
この見られている感覚はすごくあってオフィスで仕事をしているとき、後ろに人が通るだけでもすごく嫌でした。
自分は人の後ろを通っても特になんとも思わないのは頭では分かっているのに、自分ごととなるととても気になってしまうのです。
営業はテレアポだけでなくいろんな人に電話をする機会が多いので、電話のストレスは相当なものでした。
全方向の意見を取り入れられないもどかしさ
上司とクライアントの挟みうちは思った以上に私にとって辛いものでした。
社会人3年目となった今はわかりますが、当時はこちらから提案しておきながら予想したよりも少額になりそうなら、提案したこちらから断る理由が全くわかりませんでした。
顧客はこうして欲しいと要望することに対して、上司はそれは難しいから無理。
上司とクライアントを仲介するのは担当である私の役目でした。
上司がクライアントへの文句を言うときはなぜか私が言われているような気がしてとても辛かったのです。
あくまでこれは「仕事」だから。
そういった割り切り方をなかなかすることができず、自分が直接文句やマイナスな発言を言われている気分になるのです。
あるとき、クライアントが担当である私に協賛のお願いをしてきたことがありました。
しかし、上司に確認すると断れとのこと。断ると判断したのは私ではないと思いながらも、ものすごく心苦しいものでした。
「自分だっていらない営業電話が来たら断るでしょ」「私の判断じゃなくて、上司の判断だから。」と自分に言い聞かせるものの、頭の中で思っていることと気持ちのコントロールがなかなかできませんでした。
人にお願いをするのが苦手
今でもですが、仕事をする上で人にお願いをするのがとても苦手でした。
普段は気を許している友人や家族となると気になりませんが、仕事になるととても顕著に現れます。
誰かにお願いをしたとき「それは私の仕事ではない。」と言われたらどうしよう。
ものすごくめんどくさそうな態度を取られたらどうしよう。
と私だけの力ではどうしようもないことがたくさん湧き上がってきます。
これは、どの職種にも言えることですが、営業は特に人にお願いする場面が特段多く(お願い営業という言葉もあるほど)、特にクライアントにお願いをするときは、どんなことを思っているんだろう?どんな顔をされるんだろうと心配になり、なかなか電話で状況を聞いたり、判断を急かすようなことを口に出すことができませんでした。
案件を急かされること
できないわけではないのですが、急に案件を言われ急かされること・一度に多くのものを頼まれること(その上短納期)がものすごいストレスでした。
特に営業はお客さんのペースに合わせることが一番だったので、急な案件や本日中に対応しておいてと言われると、パニックになることが多かったです。
いつだって丁寧な対応をしたいと考えるといえば聞こえはいいですが、ある程度見切りをつけて仕事を終わらせることも同じぐらい大切なのは頭ではわかります。
そして、もちろんどんな人だって丁寧な対応を心がけるに決まっています。
しかし、私は丁寧ってこれで良いのかな?この言い回しはどうなんだろう‥と1人で迷ってばかりだったため、臨機応変に対応することがなかなかできませんでした。
臨機応変は今でも苦手で、突然何か言われると一度確認してみますね、などときちんと一つ一つ確認してから報告したいと思うのです。
ただ、それを良しとするか良しとしないかは業界や会社によっても変わってくるので、営業だからと一概にはいえません。
新卒入社半年でうつ病と診断される
そんな自分の中の問題で、入社してたったの半年でうつ病と診断されました。
新しい環境に慣れるまで時間がかかることは私もわかっていましたが、まさか自分がうつ病と診断されるのは予想外でした。
新卒入社半年で営業から離れ、半年間休職。復帰することなく転職し、メーカーの広報として働いています。
HSPは病気ではありませんが、HSPの性質を持っている人はどうしてもその性質故、うつ病や適応障害になりやすい側面があると感じます。
一番大切なのは自分のペースを守れる環境
そんなこんなで私は半年で営業から離脱しましたが、HSPにとって仕事で大切なことは自分のペースを守れる環境であるかどうかということだと今となって思います。
自ら商品を売り込み、お客さんの要望と自社商品のすり合わせをして、ノルマを達成し、と営業のプロセスはやりがいを感じるのは仕事なのはわかります。
しかし、じっくりと考えて(ただ溜め込んで迷い続けるということではありません)一つ一つの仕事を着実に終わらせていけるような仕事の方がHSPには向いていると思います。
まとめ
HSPの私が営業をしていて辛かったことをご紹介しました。
広報として働いている今でも、人前で電話をすることはとても苦手ですし、臨機応変に対応できているとも言い難い時もあります。
しかし、自分のペースで働ける(会社全体に余裕があり、会社全体がせかせかしていない)環境であるためとても救いになっています。
新卒で入った会社は90%が営業として働いている会社だったのでオフィスも常にピリピリで、他の部署に異動して営業から離れるという概念はありませんでした。
そんな環境から離れて、今思うことはやっぱりあの環境では続けられなかったなということ。
HSPの性質を持つ人は、種類はあれど営業の仕事はそんなに向いていないんだろうなあと思う、今日この頃です。