【仕事がつらすぎる】新卒入社半年で退職。HSPがうつ病になるまで

早期離職

私は新卒で入社した広告代理店を半年でうつ病になり、休職、その半年後、退社しました。

そのときは、「どうしてこうなってしまったんだろう」「これからどうなるのだろう」ばかりで、何も手につきませんでした。

初めて転職サイトに登録した日付は入社してからたった2ヶ月後の6月2日。この時点で、私はもうここでは続けられない。そう感じていたのです。

とはいえ、忙しい毎日で、転職活動をする時間も作れませんでした。

とても辛いのに、会社で深刻な顔をすることができない、たくさんの不安を抱えているのに、周りにはそのような素振りを見せることはできませんでした。

そんな私がうつ病と診断されるまでのお話です。

スポンサーリンク

仕事や悩みを抱え込みすぎる

とにかく業務量が多い会社でした。今となって思い返してもやっぱり業務量は多かったなあと思います。

しかし、当時の私はこれよろしく、と仕事を渡されると、「はい!」と挨拶を返すように返事をしていました。

「できません」と上に伝えることができなかったのです。

できませんと伝えるよりも、自分が多少苦労して仕上げる方が、誰にも迷惑をかけないから良いと思ってしまう性分。

とてつもなく多くの仕事を抱えこみました。

自分のキャパを超えた仕事量

「できません。」と言う勇気がなかった私は仕事に追われる毎日でした。

しかし、引き受けた手前、あとからこれは無理だと思っていても、上司は私以上に毎日仕事をしている状況。

私が今できませんって言ったところで、私の担当だもん‥結局なんだかんだ自分でやらなくちゃ‥と自分を納得させていました。

上司もとても忙しい状況だったので「今これを言ったってじゃあどうすればいいと思う?」と言い返されるだけの仕方がない状況。

私がやれば‥と仕事を抱え、自分のキャパを超えていました。

そもそも、新入社員だったので、自分のキャパがどれぐらいあるのか、というのもわからない状況。

これで切羽詰まっているのは私の思い込みなのかも。とにかく自分の思っていることが正しいか正しくないかさえもわからなかったです。

相談する相手や内容に悩み時間がかかる

仕事をする上で、上司に確認を取らなければならない場面は数多くあります。

そんな時は上司や先輩の様子を見ながら、時間がありそうなときに聞く。

これは社会人の基本として私も分かっていたはずでした。

しかし、私はこれにかなり時間がかかっていました。

上司が少しでも、機嫌が悪そうだったり物音を立てながら仕事をしていると、必要以上に萎縮。

また、いざ質問ができたとしても、質問を背景から話したがるクセがあり、なかなか相手に伝わらない状況でますます悪循環に陥っていました。

まずは質問の相手に悩み、そのあとは質問の内容で迷う。

とにかく時間のかかってしまう仕事のできない子でした。

他の同期を見るたび、あの子はできているのにどうして私はできないんだろう

そんな劣等感で毎日がいっぱいになりました。

人を頼ることが苦手

幼少期から人を頼ることがとても苦手でした。

「私がなんとかする」「私が少し頑張れば大丈夫」とよく思っていた私は、仕事でもなかなかそのマインドが抜けませんでした。

人に頼るとしても、すぐ終わりそうな本当にちょっとした誰でもできるような頼みごとばかり。

でも、社会人は人を頼ることも仕事のうち、と言います。

自分が少し頑張ればなんとかなった状況は大学生まで。社会人になってからは、自分で抱え込みすぎるとそのまま誰も気づかずに爆死待ったなし、ということを今になって思います。

それでも、やっぱり人に何かを頼ることは、「迷惑をかけている」と思っていたため、同期ましてや先輩や上司を頼ることは本当にできませんでした。

空気を壊したくないあまりニコニコ

そんな状況だったにも関わらず、深刻な顔はできずにいました。

空気を壊すことがとてつもなく恐怖でした。

本当は言っておいた方が良い、もしかしたら間に合わないかもな案件。早く言わないとやばいやばい‥と思いつつ、ずっと言えない。

それでも話しかけられれば、何事もなかったように、ニコニコしていました。

必要以上に笑顔になったりヘラヘラしてしまうのは、私なりの自己防衛でした。

家では一人反省会をするのに会社では気にしないフリ

会社では深刻な顔をできず、ニコニコ笑えている自分がとても不思議で恐怖さえ感じていました。

もはや私は何も辛いと思っていないのかもしれない、と。

しかし、家に帰ってからはあれもしなきゃこれもしなきゃで一人反省会をするばかりです。

会社では終わらなかった持ち帰り仕事を家で片付けながら、終わらない終わらない‥でも終わらせなくちゃ、でどんどん疲弊していきました。

どうして上司に言いたくても自分の気持ちをいうことはできないんだろうと自分を責めていきました。

叫んで怒って泣いて、全部ぶちまけられれば楽なのに。朝の電車に飛び込んだら楽になれるのに、本気で会社が燃えないかなと考えていました。

同期や上司に深刻な相談をできない

同期と愚痴を言い合うことはよくありましたが、本気でもうダメかもと伝えたことはありませんでした。上司にはもちろんです。

どんどん切羽詰まっていき、本当にこれ以上いくとは自分が死んじゃう、というところまで上司にはSOSを伝えられませんでした。

それは上司の完璧主義者ぶりにも問題があると少しは思いたいところ。

以前、辛かったと行った時、「俺も辛かった」と返されました。

その経験もあり、こう言っても、こう言い返されるだけだろうな、と勝手な想像をし、伝えることを諦めていきました。

オフィスの雰囲気や周りの環境に敏感すぎる

HSP気質がある人が、うつ病になる理由の一つは、この周りの環境にとても敏感で、飲み込まれやすいことだと考えています。

私の働いていた会社は、90%が営業職をしている会社だったので、意気揚々な雰囲気やみんなで頑張ろうという雰囲気がとてもありました。

そのワイワイした楽しい雰囲気は嫌いではなかったのですが、そこに反するとすなわち裏切り者。

つまりこの仲に入ってなきゃいけない、この意識は私にとってとても難しいことでした。

周りに人がいると作業に集中できない

私のオフィスは向かい合うように人が座っていました。

持ち運びが可能なように、社員のパソコンは基本的にノートパソコン。つまり、顔が隠れる高さではありません。

このとき、向いにいる人の顔の動きが上にいくと、自分が見られているのではないか、私が作業に集中していないと思われるんじゃないか、私が時間をかけて何をしているんだろう?と思われてるのではないかと迷ってばかりの業務中にさらに考え事が増えました。

この他にも、自分の座席の後ろに人が通るとき、「こいつは何をしているんだ?」と思われているんじゃないか、と不安になることも多く、それだけで背筋が伸びて肩が凝ってしましいました。

自分は、どうしてこんなに周りを気にしてしまうんだろうと自己嫌悪に陥るばかりでした。

怒鳴り声や叱る声が苦手

また、営業なので、目標という名のノルマも設定されていました。

このノルマを達成できないと上司はとても怒ります。

私じゃない人が怒られている時、オフィスには怒号が響き渡ります。

この響きわたる怒号がとてつもなく苦手でした。

大声で叫ぶタイプはもちろん苦手ですが、一番苦手だったのは静かに詰めてくる、叫ばないタイプ。

このタイプの詰めを近くの座席で聞いていることが多くありましたが、本当にメンタルがやられました。

先輩が怒られている→先輩ができていることが私はできていない→ゆえに私ものちに怒られる。
これを想像すると、言われもない焦燥感や動機がして、オフィスに座っていられないことも多くありました。

これを言われている先輩も、私に聞こえていると思われたくないだろうな、と無駄に共感性周知がはたらき、余計に自分で自分を居づらくするのでした。

HSS型は悩みがあることに気づきにくい。気づかれにくい。

私はHSPの中でもHSS型HSPです。

このタイプは、新しいことや楽しい環境が嫌いなわけではないので、悩みを持つタイプだと思われにくいです。

これは自分自身の良いところだと思っていました。しかし後になって、「そんなに考えているんだ」「考えすぎだよ」と言われることが多くあり、自分のSOSを周りに言えないことはよくないことだと知りました。

考えすぎ、なのは自分でわかっていても勝手に浮かんでくる考えを止めることはできません。

常にニコニコしてしまったり、空気を壊すのが苦手で悩みを言えなかったりするので、HSS型HSPはとても生きづらいと言われるのも納得です。

気付いてしまうという察しの良さ

私は課長を含め、4人の部署でした。

課長はとても仕事ができる完璧主義だったので、他エリア役職との兼任。私のいるオフィスには滅多にいませんでした。

これゆえ、私への意見や私の行動は基本的に電話やメールで伝えられていました。

完璧主義の上司だったので、私についての情報を全て知りたがります。

その場合は、決まって先輩の携帯電話に電話がかかってきて、先輩は席を外すのでした。その時に、私は「先輩は今から課長と私の話をするんだ」と嫌でも気付いてしまいます。

何分後かに、先輩がため息を着きながらデスクに戻ってくる。

心に何かが刺さる感覚が忘れられませんでした。きっと私のことを話していたんだろうな、私のことを言っていたんだろうな、と嫌でも気付いてしまう。

この行為がとてつもなく嫌でした。

気にしないフリは得意なのに人一倍傷つきやすい

決まって先輩が戻ってくる時は、ため息をつきながら戻ってきました。

上司から直接見えていないので、実際先輩の、そして私の抱えている仕事量はわからない状況だったと思います。

部署内の仲は良くはありませんでした。

疲弊した毎日で、表面上だけの会話を繰り返し、帰っていく。先輩も仕事をしている中で決して楽しいと思ったことはなかったと思います。そんな上を見ていると、何年経っても忙しさは変わらないし、楽しくもならないんだと思ってしまいました。

しかし、わざわざ私の話をする時に席を外す先輩、これも優しさなのかなと考え、結論のでない議論が頭の中を堂々巡りし、勝手に傷ついてばかりでした。

先輩がわざわざ席を外す手前、私が先輩にそれを指摘したり言及することはできない。

勝手に察して勝手に傷つく、でもこれはきっと事実だろうと思っていました。

とうとううつ病を発症

うつ病と診断された日は、精神科で涙が止まりませんでした。

自分はどう動いてもうまくいかない、私はどうすればいいかわからない、相談する人もヘルプを出せる人もいないとワンワン泣いていたのを覚えています。

でもそれでも責任感から、私の仕事を変わってくれる人はいないから休めない、どうしようとなぜか先生に相談するぐらい切羽詰まっていたのです。

今となってはそんなこと先生に言ってもムダだよ、と思うのですが、先生には「優しい人なんですね」と言われたのを覚えています。

優しい人と言われるのは嬉しいけれど、自分の首を絞める優しさなんていらない

とにかく私をこの職場から離して欲しかったのです。

HSPはうつ病になりやすい?

HSPの傾向があると言われる私ですが、うつ病になってしまったのはとにかく自分ができないことを自分で背負いすぎてしまったためだと思っています。

だけど、相手にヘルプを伝えることもできないし、その割には察しが良くて考え込みやすい。

ですので、結果的に1社目の営業職を辞めたことはよかったと思っています。

自分の憧れよりも、自分が働きやすい・前向きになれるような環境を探す方が私には合っていると思っています。

以上、HSPがうつ病になるまでを書いてみました。